誇りをもち、真によいものを世へ広める

2025.12.01

パナケア研究所合同会社
代表 春貴 政享
https://panacea.best/

徹底的な研究で生まれた革新的技術

乳歯由来の歯髄幹細胞培養上清という技術をもとに、PB製品の製造販売やOEM・ODM製品の製造、アンプル提供や原料販売をコア事業とするパナケア研究所合同会社。再生医療で用いられる技術をスキンケアやサプリメントなどの商品開発に応用し、人々の美や健康に貢献している。

「今回、テクノロジー賞の受賞に至ったのは大きな意味があると思っています。再生医療の現場で使われる技術をいかに製品化し、世に届けるべきか。この点は特に私たちが精力的に取り組んできたことです」と話すのは同社代表の春貴政享氏。続けて、「当社が研究してきた乳歯由来歯髄幹細胞培養上清は本来、点滴を行う直前まで冷凍される成分。加工や加熱、または長時間保存をして製品づくりに活用するのは困難がありました。しかし、困難のその先を追求し続けた結果、私の名前から命名された『ハルキレシピ』という技術を開発し、商品化につながった。この点が今回の受賞に至ったのだと感じます」と受賞後の所感を述べる。

乳歯由来歯髄幹細胞培養上清をもとにした商品開発にはこだわりがあるという。「成分を加工する過程でいかに壊さないようにするか。その点に着目したのです。加えて、成分同士の相性も全て調査し、研究し尽くしたと自負しております。化粧品やサプリメントを開発する上では一つの成分だけでは不十分で、相性補完が大事。それらの視点に基づき商品開発を行った結果、よいものが出来上がったと感じています」と説明する。

磨き上げてきた技術とこだわりの商品。会社としての利益につなげるためには、認知度を向上させる必要がある。春貴氏は今後にかけてPR活動に注力し、メディアを通じて正しい情報を発信し続けると話す。「私は他の会社も経営していますが、当社の事業に関しては広げていくことが重要だと考えています。確かに経営とは常に利益を確保しなければいけないもの。しかし、利益だけに囚われたくはありませんし、ボランティアになってもいけない。だからこそ、バランスをとることが非常に重要になるでしょう。当社の商品はお客さまのためになるという自負があるからこそ、まずは広報活動を優先していきたい。どんなにいい商品でも、知ってもらわなければ手に取ることもないでしょう」という。

また、幹細胞技術を活用した商品開発について、業界がより高め合うことの重要性を指摘する。「今後、同様の技術を活用したライバルが出てくる可能性もあるでしょう。私としてはライバルの出現は大歓迎です。技術や知識を広め、業界全体でよりよいものをつくっていく。こうして、互いに高め合うことを可能にするはずです。最終的には、より多くの人々の美と健康に貢献できれば業界としても理想的な状況です」と語る。

判断の基準は損得ではなく、善悪

情熱をもって事業に注力してきた春貴氏。”よりよいものを広めたい”という想いは経営者としての哲学から生まれたものだった。「会社をずっと経営してきた中で大切にしてきたのは、近江商人の提唱した三方よしという考え方です。売り手や買い手だけではなく、世間に対しても浸透性があるものを世に出すこと。これが非常に重要だと考えています。加えて、もう一点大事にしているのは、仕事の判断は損得ではなく、善悪ですべきという考え方です。損得というのは分かりやすい基準で、多くの人が考えがちでしょう。しかし、善悪を基準にすることで、真に世のためになるかどうかを判断することができる。だからこそ、善悪で考えた際によいと感じたものは積極的に進めるべきなのです。短期的に見ると利益にならないかもしれませんが、少なくとも善悪の基準が私の推進力でありモチベーションとなっています」という。

真によいものを世に広め、人々に貢献していく。そのような信念をもって日々奔走する春貴氏。今回の受賞を追い風として今後も取り組みを広げていきたいという。「広報活動の継続のほか、医療領域との連携も強化していきたい。特に当社の製品に関しては、研究者は知っているものの、現場のドクターにはあまり理解が広まっていない状況です。だからこそ、現場により踏み込むことで知識を共有し、ドクターとタッグを組むことができれば幸いです」。独自の技術開発によりテクノロジー賞を受賞した同社。今後も春貴氏は人々の美と健康、そして世の中に貢献すべく、事業に注力し続ける。

プロフィール

福井県坂井市出身。公務員から実業家へと転身し、大病を機に健康について学ぶなかで出会った歯髄幹細胞の可能性に魅了され、化粧品やサプリメントの開発・販売を行う『パナケア研究所合同会社』を設立。美と健康を届けることをライフワークに、セミナーや著作の出版にも精力的に取り組んでいる。