女性の美容と自立に貢献、次世代を担うヒーローを輩出

株式会社J
代表取締役 石井淳子
https://j-bbiz.com/
変化の激しい時代における美容の強み
再生美容サロン「ホルバール」運営や、「再生美容スクール」の運営、また、美容機器の卸売販売からキャリア・開業支援を行うライフデザイン事業など、幅広い事業を手掛ける株式会社J。4つの事業の根幹にあるのは”美容と女性の自立支援”。そう話すのは、同社代表取締役の石井淳子氏だ。今回のネクストヒーロー賞受賞について、石井氏は非常に意義深いものだと話す。「『美容×女性の自立支援』という新しい挑戦は、時に懐疑的な声もありました。それでも、信念をもって継続してきた取り組みが第三者の評価として認められたことは大きな意味があります。今回の受賞は、教育品質と信頼性における一つの証明。これから当社で学ぶ方にとっても『ここなら安心して学べる』と思える後押しになるでしょう」という。
主に女性のキャリア形成や起業支援を行ってきた同社。美容事業を中心とした支援には人と人をつなぐ大きな力が眠っていると石井氏はいう。「美容事業の最も特徴的な点は地域に根差している点です。現代社会はオンラインで完結できるものが増えている一方、美容サロンは実店舗があり、地域の方々が来られる場所。お客さまにとっては、来店することで元気をもらえたり、心のより所にすらなる場所なのです。言い換えれば、地域のパワースポットのようなもの。そのような観点から見ると、事業を通じて地域のお客さまの美容や心身の健康に貢献できていると感じます」と説明する。さまざまな物やサービスのデジタル化が進む現代。同社の事業はそのような時代における”アナログ的なより所”と石井氏は形容する。
時代の変化は常々起こるもの。そのような中、石井氏は確たる信念をもって事業に注力してきた。「当社では『ホルバール』という再生美容サロンを運営していますが、このサロン名はスウェーデン語で”持続可能”という意味。つまり、私はもともと持続可能な美容事業を確立することを目指していたのです。昨今は人生100歳時代ともいわれますが、そのような時代の変化が訪れても通用する美容事業を追求してきました。この姿勢は今後も変わらないでしょう」と話す。

誰もが誰かのヒーローになれる
同社が受賞したネクストヒーロー賞。この賞は石井氏個人の想いとも共鳴する部分があった。「ヒーローとは誰かの力や光となり、力となる存在。そのような存在になりたいという想いが私自身のスタートでした。女性だと一般的にはヒロインなのでしょうが、より多くの女性がヒーローになってほしい。私は男女関係なく、誰もがヒーローになれるということを信じていますし、より多くの人に伝えていきたい」と力を込める。さらに、「一方で、私だけがヒーローのような存在になるだけでは不十分。だからこそ、私の周囲の人たちには、他の人に影響を与えられるような人材となってほしい。そのために、事業を通じて生徒を育成し、社会に貢献できる人たちを輩出していきたいと考えたのです」という。
同社のスクール事業では主に美容についての技術や知識の教育を行っているが、それらに留まらない点が同社の独自性を際立たせている。「当社のスクールでは独立をベースとして人材を育成しています。この裏には、自力で羽ばたいていく女性を増やしたいという想いがありました。皆が自立し、自分の力でビジネスをしていけるということを今後も伝えていきたいです」と石井氏は語る。
人々の美容に貢献すべく、過去にはベトナムへ進出した時期もあったという同社。当時について石井氏は「ベトナムで事業を行っていたのが約7、8年前。現地の超富裕層向けに出張エステを提供していたのですが、一人当たりの施術につき当時の平均月収の約10倍を報酬としていただけたのです。その時、日本で一般的に行っているサービスが海外では高く評価され、価値があるものだということを学びました」と振り返る。
そのような経験をもとに、今後は海外への発信や事業展開も検討しているという。「日本の技術や知識、おもてなし文化は非常に評価が高いもの。これらをいかに海外に発信していくかという点が課題になるでしょう。同時に、だからこそ挑戦し、当社としても切り開いていきたい。また、インバウンドのお客さま向けにも当社が何を提供できるか積極的に考え、実行に移していきたいです」と石井氏。同社が挑みつづけることは、スクールの生徒や卒業生を力づけることにもつながる。「事業を通じて次世代を担うネクストヒーローだらけにしたい」とはにかむ石井氏の瞳には、力強さと未来への希望が宿っていた。

プロフィール
工学部建築学科を卒業後、自身の肌トラブルをきっかけに美容の道へ転身。美容商材の販売卸、セミナー講師業を中心に活動し16年間の経験を活かして、2014年に株式会社Jを設立。
建築設計の知見を活かしながらサロン経営を開始。また、ベトナムの会社とアライアンスを組み、海外事業をスタート。富裕層をターゲットに毎月の出張エステを提供し、日本の高い技術とサービスが評価されベトナムの雑誌に掲載される。